「はじめてのファンタ」篇 15秒 FANTA TVCM
わくわくがはじける「夢見る」時代
明るく、元気いっぱいに歌われる曲「ビューティフルドリーマー」に乗って、小学校の入学式の日に、明るくさわやかに展開される映像は、人生が始まったばかりの、と言うより、これから人生が始まる子供たち。
見るもの全てが初めて見るもので、これからやることが全てが新しくてわくわくする体験、という時期の子供が、初めて「FANTA」を飲んだ時の、色々な「はじけた」反応を親も含めて集めているんですね。
子供たちの反応は、
なんだこりゃ
びっくりしたね
うひゃああああ
という感じで、そりゃあ、炭酸なんて、産まれて初めての経験なのですから、びっくり仰天ですね。
CMに登場するのは本物の親子のみなさんだそうです。
親としても、この子がこれからどんな人生を歩んで行くのか、夢がはじける時ですね。
子供も「美しい夢」を見ている時だし、「親」を始めた人たちも「美しい夢」を見ている、今しかない、かけがえのない時なわけですね。
そんな、夢と希望にあふれた、生き生きとした空気が、いっぺんに、「FANTA」の炭酸のように、シュワーッ!とはじけます。
曲は「ビューティフル・ドリーマー」
このバックで流れているのが、「ビューティフル・ドリーマー(夢見る人)」"Beautiful Dreamer"という、アメリカの作曲家、フォスターが作詞作曲した歌です。
もともとはとてもゆったりした、それこそ、夢見心地な曲です。
日本語訳はこちらで見られます。
「夢見る人」は自分の中の「夢見る力」
「美しき、夢見る人」なのか「美しき夢、見る人」なのか、という議論もあったりしますが、歌詞の中では「ビューティフル・ドリーマー」を「音楽の女神」や「ローレライ」に例えていますね。
実は「ビューティフル・ドリーマー」は自分の中にいます。
自分の中にいるのですが、夢を見ているので、眠っているのです。
眠っているので、私のために目覚めてください、とお願いしている曲ですね。
なので、この歌は具体的には、現実を変えることができる、あるいは超えることができる、自分の中にある、はかり知れない夢見る力を呼び起こそうとする歌だと思います。
ロック版は「ビートルズ」から
この、基本的に優雅で優しく美しい歌を、元気いっぱいのロックにしてしまったのは、あの「ビートルズ」です。
ビートルズは「マイボニー」というスコットランド民謡も、ノリノリのロックにしています。
こちらはビートルズが歌手トニー・シェリダンのバックバンドをやっていた時の演奏です。メインボーカル以外は、演奏もコーラスも、中身は全部ビートルズです。
"The Beat Brothers" というのがこの時のビートルズのバンド名
CM版の歌手は誰?
というわけで、このCMの「ビューティフルドリーマー」の元歌は、元気いっぱいの「ビートルズ版」のほうなのですが、さて、このCMで実際に歌っているのは誰なのでしょうか。
かつては、その名も「FANTA」という、「綾小路翔」や「高見沢俊彦」がメンバーにいるというスーパーバンドがあったのですけどね。
そして、改めて調べてみると、新しい情報があって、歌手がようやく判明しました。
アレンジ・演奏・歌:平野航
なんと、編曲も、演奏も、しかも歌まで歌ってしまっているのは、業界では大活躍で、超有名らしい、平野航(ひらのこう)さんでした。「航」は「わたる」と読みますが、「こう」で通してらっしゃるようですね。
今回のお話
今回は、FANTAのCMソング、「ビューティフルドリーマー」を調べてみたら、自分の中で眠っている「夢見る力」を呼び起こそうとする曲だった、という新発見はあったものの、CM曲を歌っているのは誰だろうという新たな疑問が出てきてしまった、というお話でした。
が、ひょんなことから、ようやく歌っている人が平野航さんであることが判明した、というおまけつきのお話でした。