アメリカアリゾナ州からハワイに飛ぶ飛行機内で女性が出産、ちょうど乗り合わせていた医師と看護師のおかげで早産にもかかわらず無事出産、ハワイに到着後ただちに入院したと言うニュースがありました。
「カイマナ」は「ダイヤモンド」のこと
その赤ちゃんには「カイマナ」というミドルネームが付けられたそうですが、「カイマナ」はハワイ語で「ダイヤモンド」を意味するそうです。
ここで、ピンと来る人は来てると思いますが、「カイマナ」が「ダイヤモンド」だとすれば、「カイマナ・ヒラ」という曲と「ダイヤモンド・ヘッド」という曲。もしや、関連があるのでは?
関連ありありでした。
「カイマナ・ヒラ」と「ダイヤモンド・ヘッド」
「カイマナ・ヒラ」のヒラは英語の「Hill」(ヒル=丘)から来ているので、「カイマナ・ヒラ」とは「ダイヤモンドの丘」という意味になります。
つまり「カイマナ・ヒラ」とは、ハワイ、オアフ島ワイキキビーチから見える丘「ダイヤモンド・ヘッド」のことだったのです。
日本にも「ダイヤモンド富士」が
ちなみに、「ダイヤモンド・ヘッド」の由来としては、火山であるダイヤモンド・ヘッドにある火山性の岩石の成分(方解石など)が太陽の光を反射してキラキラ光るので、ダイヤモンドみたいだ、ということから名付けられた、という説などがあります。
さらにちなみに、ダイヤモンド・ヘッドは上空から見ると丸い輪っか状の山で、阿蘇山のカルデラのような、月の火口のような形をした、火山の外輪山だということが分かります。
私は、山全体の丸い形と、ダイヤモンドヘッドの部分だけ突出していることから、ペンダントヘッドのヘッドの部分がダイヤモンドの、ネックレスのイメージから来ているのではないかと推測します。
日本でも、まさに呼び名が「ダイヤモンド」そのままの、「ダイヤモンド富士」が有名ですね。
ワイキキビーチからは、ネックレスのヘッド部分ではなく、もっと左のネックレスの鎖部分から朝日が昇るようですが、海の上からなら、もろ、こんなふうにダイヤモンド・ヘッドの頂上から昇る朝日が見えそうです。
同じタイトルでも違う曲想
のんびりしたハワイアン音楽の代表曲「カイマナ・ヒラ」と、ノリノリエレキサーフィンサウンドの代表曲であるベンチャーズ「ダイヤモンド・ヘッド」では全く曲想が違うので、この2曲が同じタイトルだったとは、夢にも思いませんでした。
同じ題材を扱っても、全然違う曲になるのが面白いですね。
ダイヤモンド・ヘッド
こちらはベンチャーズ「ダイアモンドヘッド」。
今にして思うと、いわゆる「テケテケテケテケ」の「グリッサンド奏法」は、サーファーが乗っている大波がくずれる様子を表現しているんですね。
そうすると、あの弦を「ピュッピュッ」とこする音は何を意味しているのでしょうか。
のちの「アパッチ」という曲でも同じ音が聞こえますが、それは西部劇に出てくるアパッチ族が放った矢の飛んでくる音なんだろう、ということはわかります。
「ダイヤモンド・ヘッド」の場合は、サーフィンの最中なので、何が飛んで来るのでしょう。
波の水しぶきが飛んでくる音なのでしょうか。それほどのスピードが出ているんだ、という表現なのかな。
カイマナ・ヒラ
一方、こちらはのんびりムードの「カイマナ・ヒラ」
実は「カイマナ・ヒラ」の歌詞を読んでみると、ちゃんと「サーフィン」のことも歌われています。
ただ、それはあくまでも風景の中の一つの点景、みたいな扱いです。
「ダイヤモンド・ヘッド」のほうの、波乗りをしているサーファー自身の、躍動する視点からの曲、というわけではなく、遠くから見ている曲なので、のんびりムードなんですね。
今回のお話
今回は、「カイマナ・ヒラ」と「ダイヤモンド・ヘッド」が同じ意味のタイトルだった、という発見から、2つの曲を聴き比べてみました。
リラックスムード満点の「カイマナ・ヒラ」と、躍動感あふれる「ダイヤモンド・ヘッド」。
視点をどこに持ってくるかで、同じものを見ていても、世界は全くちがって見えるんですね〜。
勉強になりました。