- えんきん 「くっきり、めッ!」篇 30秒
- 「アイアイアイ」は単なる掛け声ではない
- 本家「め組のひと」の歌詞を見てみた
- なんと「アイアイアイ」の掛け声は、もともと「eye eye eye」なんですね。
- 今回のお話
えんきん 「くっきり、めッ!」篇 30秒
現在、FANCLjapan(ファンケル・ジャパン)の、沢村一樹(さわむらいっき)さん出演のこんなCMが流れていて、ああ、このCMに使われている曲はかなり昔にはやった「ラッツ&スター」の「め組のひと」だなあ、と、それはさすがに分かりました。
「アイアイアイ」は単なる掛け声ではない
が、その歌詞にあった「アイアイアイ」は、このCMを見るまでは、単なる一般的な掛け声だと思っていました。
それが、このCMの画面に出て来る歌詞は、
「苦手だね 特に小さな文字が」
「えんきんで」
「目指せ くっきり」
「めッ!」
「近頃は」
「少しお疲れ eye eye eye」
「えんきんで」
「目指せ くっきり」
「めッ!」
となっていて、「アイアイアイ」が「eye eye eye」、つまり「眼、眼、眼」になっています。
ははあ、このCMでは、「眼に良い」ということを言いたくて、わざと本来の歌詞の「アイアイアイ」に「eye eye eye」を当てはめたんだろうなあ、と思いましたが、ちょっと引っ掛かるものがありました。
本家「め組のひと」の歌詞を見てみた
待てよ?本家「め組のひと」も、もともと化粧品メーカー資生堂の、アイシャドーのCM曲で、要するに「眼」をテーマにした曲なんだから、もしかして、もともとそういう意味が「アイアイアイ」にはあったのかな?という疑惑がわいてきました。
こちらが当時のCMです。画面の中の「め」組の「め」の文字が、丸○の中に入ってますね。
江戸火消しの「い」組、「ろ」組、「は」組をもじったCMだと宣言しているわけです。
資生堂サンフレア・ラッツ&スター「め組のひと」
そこで、本家、ラッツ&スターの「め組のひと」の歌詞を見てみると、
なんと「アイアイアイ」の掛け声は、もともと「eye eye eye」なんですね。
ラッツ&スター「め組のひと」
しかも、よく聞いてみると、コーラスの面々も、さりげないメロディーのところで「アイアイアーイ」と、バックコーラスを入れてるんですね〜。気がつきませんでした。
錚々(そうそう)たるクリエイターたち
作詞は「麻生麗二」となっていますが、実は、郷ひろみ「2億4千万の瞳〜エキゾチック・ジャパン〜」などを作詞した「売野雅勇(うりのまさお)」さんのペンネームです。
また、作曲は、あのブルーコメッツのフルートを持って歌っていたボーカルの井上大輔(いのうえだいすけ)さんが、これまたあの「大瀧詠一(おおたきえいいち)」さんに紹介されて作曲したということで、錚々(そうそう)たるメンバーが作っていた曲なのでした。
いやはや、さすが当時をときめく売れっ子クリエイターのプロの仕事でしたね〜、すっかりだまされました(だましてない)。
私が「アイアイアイ」が「単なる掛け声」だという思い込みをしてしまったについては、「アイアイアイアイ」(アイがひとつ多い)といえば真っ先に思い浮かぶ、こんな曲があるので、そちらに引っ張られたかも知れません。
「シェリト・リンド」アンドレ・リュー
今回のお話
今回はえんきん 「くっきり、めッ!」篇 30秒の歌詞で「アイアイアイ」の歌詞が「eye eye eye」となっているので、調べてみたら、本家の「め組のひと」の歌詞がもともと「eye eye eye」であって、単なる掛け声ではなかった、ということに初めて気づいて、なんと数十年間に及ぶ誤解がようやく解けた、という、全く個人的な「そうだったのか!」体験をお話しました。
私の場合、他にも、最初に誤解して、いまだに誤解したままの事が、色々ありそうな気がします。