ダイハツMOVE(ムーヴ)CMに、
山下達郎の新曲「MOVE ON」
現在、ダイハツMOVE(ムーヴ)のCMが流れています。
背景に流れる「山下達郎」の新曲「MOVE ON」と共に、オシャレなイラスト背景の動きも話題になっています。
TVCM ムーヴ 「青空」篇(15秒) ダイハツ公式
こちらのCMでは「青空編」というだけあって、青空のブルーが印象的。
その空をバックに現れる MOVE ON. の文字の書体もオシャレです。
TVCM ムーヴ 「夕空」篇(15秒) ダイハツ公式
こちらのバージョンでは夕方の夕焼けに染まるオレンジの空で、やはり浮かび上がるMOVE ON. の文字が目につきます。
CMのための書き下ろし曲
このCMで流れている曲「MOVE ON」は、今回のCMのために山下達郎さんが書き下ろした新曲です。
軽快で爽快感のある、「山下達郎サウンド」のポップ・ミュージックになっていますね。
「MOVE ON」歌詞
まだ、全体の歌詞は分かりませんが、CMで使われている部分だけ聞き取った感じでは、こんな歌詞でしょうか。
Move on
前に進もうMove on
前に進もうNow get yourself in gear , move on.
さあ、ギアを上げて、前に進もうYou'll never mind things , move on.
何も気にならなくなるよ、前に進もう
映像は「永井博」氏
そして、その背景の映像ですが、オシャレな書体も含めて、どこかで見たテイストです。
いわゆる1980年代の「シティ・ポップ」のジャケットを数多く手掛けた永井博(ながいひろし)氏のイラストが元になっていて、その「わたせせいぞう」にも共通するようなトロピカルな雰囲気、ノスタルジーにひたれる世界観となっています。
大瀧詠一「君は天然色」
永井氏のイラストと言えば、この曲のミュージックビデオを思い出さずにはいられません。
大瀧詠一(おおたきえいいち)のアルバム「A LONG VACATION(ア・ロング・バケーション)」の一曲目、「君は天然色」。
大滝詠一「君は天然色」歌詞
くちびるつんと尖らせて
何かたくらむ表情は
別れの気配をポケットに 匿(かく)していたから
机の端のポラロイド
写真に話しかけてたら
過ぎ去った過去(とき) しゃくだけど今より眩しい
想い出はモノクローム 色を点(つ)けてくれ
もう一度そばに来て はなやいで
美(うるわ)しの color girl
夜明けまで長電話して
受話器持つ手がしびれたね
耳もとに触れたささやきは
今も忘れない
想い出はモノクローム 色を点けてくれ
もう一度そばに来て はなやいで
美しの color girl
【間奏】
開いた雑誌(ほん)を顔に乗せ
一人うとうと眠るのさ
今夢まくらに 君と会うトキメキを願う
渚を滑るディンギーで
手を振る君の小指から
流れ出す虹の幻で 空を染めてくれ
想い出はモノクローム 色を点けてくれ
もう一度そばに来て はなやいで
美しの color girl
作詞:松本隆
作曲:大瀧詠一
なお、「color girl」はアメリカ英語で、イギリス英語だと「colour girl」となります。この曲の「アメリカン・ポップ」テイストにこだわったんでしょうね。
大瀧詠一「君は天然色」Music Video (40th Anniversary Version)
これは曲もオシャレな上に、映像もめちゃオシャレなのですが、今回あらためて見てみると、あれ?以前見た時とちょっと変わってる、と思いました。
新しくなっている映像
その映像が何と、以前より進化しているのです。
当初のバージョンから比べると、水が光るようになったり、その水面が揺れるようになったり、カメラで撮ったようなレンズの光のハレーションが表現されるようになったり、ヤシの木の葉っぱが揺れるようになったりするようになっていますね。
そのカット割りが音楽のリズムとピッタリ連動しているのは、相変わらず気持ち良いですね。
やりすぎ感あり?
まあ、その進化にも「やりすぎ」感が出てしまうこともあるようで、例えば映像の中で、人の顔の部分品を福笑いのように、組み合わせ遊びをする場面では、当初は斬新だと思いましたが、今回のバージョンでは、「面白い」を通り越して、ちょっと「おっかない」感じを受けるものもあります。
イラストは永井博さんですが、映像を動かしている製作担当は依田伸隆さんなんですね。
基本的なイラストはあまり変わらないのですが、映像の加工技術が 、最近はAI などを使っているのか、どんどん進化して行っているようで、また進化した映像が見られるのではないかと楽しみです。
山下達郎と大瀧詠一は友達
この永井博さんのイメージ映像が、山下達郎さんの「MOVE ON」と大瀧詠一さんの「君は天然色」どちらの曲にも全く違和感なくぴったりハマっているのは、「山下達郎」と「大瀧詠一」、この二人の作る音楽のテイストがよく似ているからだと思われます。
実際、二人は仲が良く、この「君は天然色」にも二人で歌ったバージョンがあるのです。
聞いてみて、二人の声のどっちがどっちか分からない、ことはないですね。特に山下達郎さんはその声と歌い方がコテコテの個性派なので、すぐに分かります。
大瀧詠一さんは元「はっぴいえんど」という、のちに作詞家となる松本隆さんや、のちに「YMO」のメンバーとなる細野晴臣さんと共に活動したバンドの一員で、その時はボーカルとギター、作曲を担当していました。
その後は作曲家として大活躍で、「夢で逢えたら」「熱き心に」「すこしだけやさしく」「冬のリヴィエラ」などなど、たくさんのヒット曲を生み出しています。
「すこしだけやさしく」については別記事にしてあります。
今回のお話
今回は、ダイハツ「MOVE」のCM曲、「山下達郎」の新曲「MOVE ON」の背景で流れる映像が、「大瀧詠一」の「君は天然色」のミュージックビデオと同じ作者によるものだ、というところから、改めて「君は天然色」のミュージックビデオを見たところ、その以前のバージョンより映像が進化していることが分かった、というお話でした。
いまだにこのミュージックビデオを見る人が多い、ってことなんでしょうね。