コーラスの高い声、低い声
二人以上のグループで「コーラス」でハモって歌っている場合、誰が高音部を歌っていて、誰が低音部を歌っているのか、ちょっと気になったので、調べてみました。
アバ
これは分かりやすいですね。
向かって右にいる金髪の「アグネッタ」が、最初に上メロをソロで歌い出して、途中から、向かって左にいる茶髪の「フリーダ」が下メロでハモります。
Abba - Chiquitita (Official Music Video)
エヴァリー・ブラザーズ
向かって左側にいるのが弟の「フィリップ・エヴァリー(英語: Phillip Everly)」略して「フィル」。
向かって右側にいるのがお兄さんの「アイザック・ドナルド・エヴァリー(英語: Isaac Donald Everly」略して「ドン」。
途中でお兄さんの「ドン」がソロで歌う場面があるので、右側のお兄さん「ドン」が低いメロディーで、左側の弟「フィル」が高い方のメロディーをハモっていることが分かります。
エヴァリー・ブラザーズ「クライイング・イン・ザ・レイン」
サイモンとガーファンクル
サイモンとガーファンクルと言えば「サウンド・オブ・サイレンス」、ケネディ事件にショックを受けて作ったそうです。
Simon & Garfunkel - Sounds Of Silence (Live Canadian TV, 1966)
曲の途中で、画面向かって右側のポールサイモンが歌詞を忘れたのか、歌い出しのタイミングを間違えたのか、あるいはアート・ガーファンクルとの打ち合わせがちゃんとしてなくて、タイミングが合わなかったのか、サイモンが歌いそびれた様子で黙ってしまい、しばらくの間ガーファンクル単独で歌うことになってしまう場面がありますが、そこでガーファンクルの方が上のメロディーを歌っていることが分かります。
ちなみにこの曲、最初はアコースティックギターでのレコードを出したものの、全く売れず、ドラムまで入れた、流行りのエレキサウンズを追加して出したら、大ヒットになったそうです。
その辺の事情は、こちらに詳しい記事がありました。
シモンズ
「サイモンとガーファンクル」のサイモン「Simon」をローマ字読みした「シモン」がグループ名の由来です。
証拠映像はなかったのですが、Wikiによると、高音は向かって右の高い位置にいる田中ユミさん、左の低い位置にいるのは低音の玉井タエさんです。
シモンズ 「恋人もいないのに」
明治チェルシーの音楽でも有名でしたね。
シモンズ「明治チェルシーの唄」
チャゲ&飛鳥
最近は「CHAGE and ASKA」という表記なんですね。
CHAGE and ASKA「万里の河」
これは高音部はチャゲさんですね。飛鳥さんはハモる部分ではちゃんと控えめに歌って、チャゲさんとのバランスを取っています。
トレメローズ
「沈黙は金」、原曲は「フォー・シーズンズ」です。
The Tremeloes - Silence Is Golden (1967) 4K
口の動きを見ていると、ドラムに一番近いところにいるギターの人っぽいです。まあ、メンバーの奇妙なニヤニヤ笑いの具合から見て、実は演奏して歌っているフリをする、いわゆる「口パク」をやってるっぽいんですけどね。それでも、全く違う口の動きはやらないだろう、と思われるので、ほぼ正解だと思います。
ビーチボーイズ
ビーチボーイズと言えば、コーラスのファルセット(裏声)が印象的ですね。
誰があの高音を歌っているのかと思ったら、意外にも、身体が一番でかくて、重いエレキベース担当の「ブライアン・ウィルソン」なのでした。
The Beach Boys - Fun Fun Fun (Live!)
演奏の最後に「ブライアン・ウィルソン」が単独でファルセットメロディーを歌っている様子が映るので、彼がファルセットを歌っているということが分かります。
ビートルズ
さて、ジョンとポールの、どちらが上メロで、どちらが下メロでしょうか。
ビートルズ「ハード・デイズ・ナイト」
映像を見ていると、ステージに向かって右側のマイクの「ジョン」が、「ここからは歌うのは君だよ」みたいに左側のマイクにいる「ポール」に指差し合図をします。
そこからメロディーが「When I'm home」というサビ部分に入って、音程が高くなるんですね。
ポールの方が高音部は声が出やすいようです。
ハモるところも、ジョンが低音部を歌って、ポールは高音部を歌ってます。
ピンクレディー
「ミー」と「ケイ」、二人とも同じ音程の「斉唱(せいしょう)」で歌う部分と、音程を変えてハモる部分がありますが、ハモる部分では、たいがいミーちゃんの方が上メロを歌っているように聞こえます。ケイちゃんが意外に低音なんですね。
ピンク・レディー 渚のシンドバッド
ベッツィ&クリス
こちらの映像は最後が唐突に切れてしまいます。理由はよく分かりませんが、著作権対策ではないかと思われます。
Betsy Chris White color is lover's 白い色は恋人の色.m4v
高音部は向かって左側の「ベッツィ」ですね。
転調した後、まず向かって右側のクリスが歌って、ベッツィの方はハミングしていて、次のフレーズはベッツィが歌ってクリスがハミングしてます。この時に声の質がわかりますね。
今回のお話
今回は、「コーラス」部分でハモって歌っている場合、誰が高音部の担当で、誰が低音部を歌っているのかを調べてみました。
二人以上がハーモニーを作る場合、思った以上に、お互いがお互いに合わせよう、という気持ちが強いことが感じられました。
まだまだ調べてみます。