サントリー天然水のCM曲は「心の瞳」
サントリー天然水のCMに流れている合唱曲が話題になっています。
曲名は「心の瞳」、歌っているのは、大妻中野中学校・高等学校の合唱部の皆さんです。
このCMの「生命」編で父親役をやっているのは柄本佑(えもとたすく)さん、ナレーターの安藤サクラさんは柄本佑さんの奥さんです。
CMで歌われている歌詞は、「心の瞳」のうちの一部を再構成したものです。
サントリー天然水『水の山から/水源』篇 60秒
心の瞳で
君を見つめれば
愛すること それが
どんなことだか
わかりかけてきた愛のすべて
時の歩み
いつも そばで
わかち合えるたとえ あしたが
少しずつ
見えてきても
それは 生きてきた
足あとが あるからさ
「心の瞳」より
ナレーター:安藤サクラ
使用楽曲名:心の瞳
歌手・演奏者:大妻中野中学校・高等学校 合唱部
サントリー天然水『水の山から/生命』篇 60秒
心の瞳で
君を見つめれば
愛すること それが
どんなことだか
わかりかけてきた愛のすべて
時の歩み
いつも そばで
わかち合えるたとえ あしたが
少しずつ
見えてきても
それは 生きてきた
足あとが あるからさ
「心の瞳」より
出演者:柄本佑
ナレーター:安藤サクラ
使用楽曲名:心の瞳
歌手・演奏者:大妻中野中学校・高等学校 合唱部
柄本佑、父親役を好演 安藤サクラがナレーション CM楽曲は「心の瞳」 「サントリー天然水」新CM+メーキング
こちらはCMの撮影の様子、並びにインタビュー映像付きです。
父親役、柄本佑さんの息子役の5歳の「さんちゃん」は、2年前の同社CMでも柄本佑さんと共演しているんですね。
洗足学園音楽大学・合唱曲「心の瞳」
こちらはCMで歌っている「大妻中野中学校・高等学校の合唱部」版ではなく、混声3部合唱で歌われる「洗足学園音楽大学」版のパフォーマンスです。
「心の瞳」は、坂本九の曲だった
合唱曲のスタンダードとなっている「心の瞳」(こころのひとみ)は、もともとは「上を向いて歩こう」などのヒット曲で知られる「坂本九」の楽曲です。
レコード会社社長と、作詞の「荒木とよひさ」、作曲の「三木たかし」と「坂本九」本人の4人で「坂本九らしいオリジナル曲が出来ないか」と話し合って出来た曲。
坂本九さんは自分の奥さんへの気持ちが歌われているので、喜んだそうです。
ただ、1985年5月のレコード発売後はコンサートで歌われる機会はなく、飛行機事故に遭った1985年8月12日当日に、NHK505スタジオで収録された公開録音『歌謡スペシャル 秋一番!坂本九』(9月1日放送)で歌ったのが最後のパフォーマンスとなりました。
そして、まさにその9月1日放送の『歌謡スペシャル 秋一番!坂本九』をカセットに録音しながら聴いていたのが、千葉県の中学校の音楽教師、「長谷川剛」でした。
彼は「歌に不思議な力がある。子どもたちに歌わせたい」と、カセットに録音した音源を元に合唱曲として編曲、授業や行事で生徒たちに歌わせました。
それが評判になって徐々に周囲に広がって行き、とうとう中学校の音楽の教科書に載るまでになったのです。
坂本九「心の瞳」歌詞
歌詞のうち、CMで歌われている歌詞の色を変えてあります。
「心の瞳」
緑字は、CMで使われている歌詞です。
心の瞳で
君を見つめれば
愛すること それが
どんなことだか
わかりかけてきた言葉で言えない
胸の暖かさ
遠まわりをしてた
人生だけど君だけが いまでは
愛のすべて
時の歩み
いつも そばで
わかち合える
たとえ あしたが
少しずつ
見えてきても
それは 生きてきた
足あとが あるからさいつか 若さを失くしても
心だけは
決して 変らない絆で
結ばれてる
夢のまた夢を
人は見てるけど
愛することだけは
いつの時代も
永遠(とわ)のものだから長い年月を
歩き疲れたら
微笑なげかけて
手をさしのべて
いたわり合えたら
愛の深さ
時の重さ
何も言わず わかり合える
たとえ 過去(きのう)を
懐しみ ふり向いても
それは 歩いてた
人生が あるだけさいつか 若さを失くしても
心だけは
決して 変らない絆で
結ばれてる
愛すること それが
どんなことだか
わかりかけてきた
愛のすべて
時の歩み
いつも そばで
わかち合える
心の瞳で
君を見つめれば
作詞:荒木とよひさ
作曲:三木たかし
ご家族バージョン
この曲を三部合唱に編曲した、千葉県の中学校の音楽教師、長谷川剛さんが卒業式で生徒たちに歌わせた合唱曲を、出席していた保護者の一人が録音していました。
その録音テープを坂本九の奥さんである柏木由紀子さんに送った事で、柏木由紀子さんはいち早く三部合唱の存在を知ることになりました。
こちらの映像は、のちにご家族3人で坂本九さんの声に合わせてバックコーラスをレコーディングしたバージョンの一部です。
坂本九 feat. 柏木由紀子(奥さん)・大島花子(長女)・舞坂ゆき子(次女)「心の瞳」(コーラス入り・ショートバージョン)
今回のお話
今回は、合唱曲「心の瞳」は、創唱者「坂本九」の遺作となった曲で、偶然が重なって合唱曲のスタンダード曲になった、というお話でした。
坂本九さんの深い「思い」が、どこかに通じたんでしょうね。
私はこの曲は初めて聴きました。私が学生の頃、深夜放送を聴いていたら、パーソナリティの「永六輔」さん(「上を向いて歩こう」の作詞者)が番組内で坂本九さんに電話をして、「もっと弾けろ」みたいな事を言ったのですが、坂本九さんは常識的で真面目な返事をしたんですね。それに対して永さんは「そういうところが君はダメなんだよ」と怒ってましたが、こんな「心の瞳」のような曲を聴くと、坂本九さんは、本心から常識的で真面目な人だったんだな、と納得します。