一音九九楽

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いちおんくくらく★ひとつの音からたくさんの楽しいこと

「ワシントン広場の夜はふけて」と「ヴィレッジ・ストンパーズ」との「やみつきエンドレス」な関係とは

現在の湖池屋プライドポテトCM

現在流れているプライドポテトのCMはこちらです。

湖池屋プライドポテト GOLD STYLE 食塩不使用「Gold Style Tasting 知恵」篇

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CMの最後に「ワシントン広場の夜はふけて」のメロディーの一節が流れますね。

この記事は、この曲についての考察です。

このCMの前には、以下のバージョンのCMでした。

湖池屋、プライドをかけた怒涛のCM4連発

湖池屋のフライドポテトはもはや日本人の、国民的定番スナックですが、その湖池屋が商品名「フライドポテト」を「プライドポテト」に変えてまで売り出した、渾身の新製品についてのCMです。

予告編を含めて4連作です。

プライドポテト、フライドポテトと何が違う?

新製品についてプライドを持っている、というわけですが、そこまで言うこだわりポイントは、と言うと、この辺ですね。

通常ポテトチップスを作るときは、スライスしたじゃがいもを揚げる前にお湯に通すことが多いです。 じゃがいものでんぷんや糖分による焦げを少なくするための工程ですが、プライドポテトは「芋の旨み」を最大限残すことにこだわり、湯通しをしていません。

湖池屋公式サイトより

「湯通しをしない」ことによって、そんなにも味が違うもんなんですね。これはもう食べてみるしか確認のしようがありませんね。

と言うわけで「イベリコ豚」味のバージョンを食べてみました。

美味しいので、あっという間に空っぽ

大変美味しく頂きました。確かに、普通のポテチより「コク」があるような気がします。ただ、「もっと食べたい」というキャッチフレーズの「やみつきエンドレス」状態になるのは、ちょっと袋の内容量が少ないからだと思います。
湖池屋さんの、なかなかの販売戦略ですね。

やみつきエンドレスなCM

出演の山﨑賢人(やまざきけんと)さん・新木優子(あらきゆうこ)さんのメイキングでのコメントにも出て来ますが、「湖池屋プライドポテト」が「やみつきエンドレス」になる味であるのと同じように、このシリーズのCMが「やみつきエンドレス」なCMになっている、というわけなんですね。

その1

湖池屋プライドポテト
「もう夢中になることなんて ないと思っていた。予告」篇

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山﨑賢人「もう、夢中になる事なんてないと思っていた。あの人と、プライドポテトに出会うまでは」

その2

湖池屋プライドポテト
「もう夢中になることなんて ないと思っていた。2人の出会い」篇

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新木優子「すみません!」

山﨑賢人「あ、いえ」

新木優子「好きです」

山﨑賢人「え?」

新木優子「私も、それ」

山﨑賢人「あ、プライドポテト!」

その3

湖池屋プライドポテト
「もう夢中になることなんて ないと思っていた。神のり塩」篇

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新木優子「あ、見ちゃった」

山﨑賢人「なんか、恥ずかしいな」

新木優子「大丈夫です、私もやるんで」

山﨑賢人「そうか!」

山﨑賢人「そうか・・・」

その4

湖池屋プライドポテト
「もう夢中になることなんて ないと思っていた。ぞっこん岩塩」篇

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新木優子「ぞっこん、なんですね」

山﨑賢人「え、ああ、『ぞっこん岩塩』」

新木優子「似てますよね、『ぞっこん』と『けっこん』」

山﨑賢人「え」

山﨑賢人「ぞっこん・・・」

メイキングとインタビュー

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曲名は   「ワシントン広場の夜はふけて」演奏は「ヴィレッジ・ストンパーズ」

このCMに流れている音楽「ワシントン広場の夜はふけて(Washington Square)」は、アメリカのフォークカントリーバンド「ヴィレッジ・ストンパーズ(THE VILLAGE STOMPERS)」による1963年の演奏です。

「ワシントン広場の夜はふけて Washington Square」
ヴィレッジ・ストンパーズ THE VILLAGE STOMPERS

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ワシントン広場とは

ニューヨークのマンハッタン「五番街(『五番街のマリーへ』で有名です)」の通り(アヴェニュー)の南の終点がワシントン広場公園で、その入り口にはパリの凱旋門を真似た凱旋門(ワシントンスクエア・アーチ)が立っています。

中の広場には中心に噴水があって、その周りは以前は車が通るロータリーになっていましたが、現在は完全に公園になっています。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9c/Washington_Square_Arch-Isabella.jpg

wikiより、ワシントン広場、アーチの上、向こうに伸びているのが五番街の通りです

ワシントン広場公園の3ブロック東には「ブロードウェイ」があって、西はハドソン川に通じる、ワシントン広場を中心としたこの地域は「グリニッジ・ヴィレッジ」と呼ばれています。

「緑の村」と言う意味ですが、昔は緑の村だった湿地帯です。

「ヴィレッジ・ストンパーズ」とは

現在は若いアーチストが多く住む、自由でボヘミアンな雰囲気の場所「グリニッジ・ヴィレッジ」略して「ヴィレッジ」。

その「ヴィレッジ」という場所で「ストンプ」(重く騒がしい歩き方でドタドタ歩いたり、地面を踏みならす=スタンプとも言う)する人たち、という意味で、「ヴィレッジ・ストンパーズ」というバンド名になりました。

確かに、この曲も、後半になるに従って、やたらにぎやかな大騒ぎになって来ますね。

いわゆる「ディキシーランド」という演奏スタイルです。 

「ヴィレッジ・ストンパーズ」実際の演奏映像

こちらは「ヴィレッジ・ストンパーズ」 の演奏風景です。タンバリンの音などはしないので、聞こえている音は実際の音ではなく、レコード盤の音を合わせているようですね。

 THE VILLAGE STOMPERS「 Washington Square」

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ちなみに、アメリカ大リーグ「オークランドアスレチックス」の前身「フィラデルフィアアスレチックス」のマスコットは「ストンパー」と呼ばれる白い像です。ライバル球団から「白い象みたいだ(無用の長物だ)」とからかわれたので、逆手に取って、マスコットにしてしまったのです。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/fr/c/c5/Philadelphia_Athletics_1.png

Wikiより「ストンパー」

日本語歌詞の「ワシントン広場の夜は更(ふ)けて」

日本でもヒットしたので、日本語歌詞を付けられて、これもヒットしました。こちらはダークダックスによる歌です。作詞は「漣健児(さざなみけんじ)」さん、編曲は「服部克久(はっとりかつひさ)」さん、「東京ブギウギ」の「服部良一(はっとりりょういち)さんのお子さんですね。

ダーク・ダックス「ワシントン広場の夜は更(ふ)けて」

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英語歌詞の「ワシントン広場の夜はふけて」

歌詞をつけてしまったのは日本だけかと思いきや、アメリカでも歌詞を付けて歌った人たちがいました。

エイムス・ブラザーズ「ワシントン広場の夜はふけて」

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上の動画のYouTubeの文字をクリックするとYoutubeのページが開きますので、解説の部分の(...もっと見る)をクリックすると、英語歌詞と日本語歌詞が読めます。

「ヴィレッジ」の付くグループ

「ヴィレッジ」と言うと思い出すのは、「YMCA」のヒットを飛ばした「ヴィレッジ・ピープル」の「ヴィレッジ」もそうですね。

日本の「ヴィレッジ・シンガーズ」の「ヴィレッジ」も、ここ「グリニッジ・ヴィレッジ」が由来です。それくらい、この「グリニッジ・ヴィレッジ」地区には最先端カルチャーの発信地、的な意味合いがあるんですね。

日本で言えば、「六本木」みたいなイメージでしょうか。

今回のお話

今回は、「ワシントン広場」と「ヴィレッジ・ストンパーズ」は、調べてみると、大変近しい関係、この曲をCMに採用した湖池屋「プライドポテト」のキャッチフレーズに使われた「やみつきエンドレス」な関係だった、ということをお話ししました。

「夜は更けて」に影響されたのか、「赤坂の夜は更けて」(1965年)など、その後、夜の更ける曲は多いようです。