- 「ヴァケーション」の歌詞にある「マッシュポテト」
- 原曲「VACATION 」にも「マッシュポテト」が出て来る
- 「マッシュ・ポテト・タイム」という曲
- 「マッシュポテト」はダンスの名前
- 「荻野目洋子」のマッシュポテト
- 歌詞添削!その問題点は語順
- 今回のお話
「ヴァケーション」の歌詞にある「マッシュポテト」
弘田三枝子さんの「ヴァケーション」の歌詞に「マッシュポテト」という言葉が出てきます。
弘田三枝子「ヴァケーション」
歌詞はこちらです。
歌詞を聞いて、「春休み」「夏休み」「秋休み」「冬休み」と、春夏秋冬、各シーズンに長期休みがあると良いなあ、と思いましたが、この歌詞の中に「マッシュポテトを水辺で」というフレーズがあるんですね。
何も知らない私は、
「ん?マッシュポテトを水辺のキャンプ場かなんかで食べて、あの人と踊ろう、ってことかな」
と解釈してました。
原曲「VACATION 」にも「マッシュポテト」が出て来る
この曲の原曲はコニー・フランシスの「VACATION 」ですが、ここでも歌詞に「マッシュポテト」が出て来るんですね。
Connie Francis - Vacation
歌詞はこちらです。
コニー・フランシス版の歌詞では「マッシュポテト」に加えて、さらに「ジュークボックス」も出てくるので、ジュークボックスまで設置してあるキャンプ場があるのかあ、さすがアメリカは違う、と感心してました。
「マッシュ・ポテト・タイム」という曲
そういう歌詞ではない事に気がついたのは、こんな、アメリカで1962年に流行っていたダンス音楽を発見したからでした。
Dee Dee Sharp Mashed Potato Time
(ディー・ディー・シャープ、「マッシュ・ポテト・タイム」)
ディー・ディー・シャープが歌っている時に「お立ち台」で踊っているダンサーたち、「ゴーゴーガール」が踊っているダンスが「マッシュポテト」というダンスなのでした。足の動きに注目です。
「マッシュポテト」はダンスの名前
なぜ「マッシュポテト」かと言うと、足の動きが、何かをすりつぶす動作に見える、そうだ、ポテトをすりつぶしてマッシュポテトを作る時の動きに似ている、という連想から出来た名前なんですね。
元祖はジェームス・ブラウン
1959年のジェームス・ブラウンの「マッシュ・ポテト」が大元らしいですね。
確かにジェームス・ブラウンはマイケルジャクソンと並んで、足のさばきかたは超絶技巧だと思います。
マッシュポテトの基本ステップ
「マッシュポテト」の簡単な踊り方はこちらです。
「荻野目洋子」のマッシュポテト
どこかで見たようなステップですよね。
そうです。
荻野目洋子 / ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)MV [New Dance Ver.]
荻野目洋子さんの、かかとを浮かして左右に広げる、という動きはまさに「マッシュポテト」なのでした。
歌詞添削!その問題点は語順
というわけで、
弘田三枝子さんの「ヴァケーション」の歌詞が
「マッシュポテトを水辺であの人と踊ろう」
ではなく、語順を変えた、
「水辺であの人とマッシュポテトを踊ろう」
という歌詞だったら、私も「マッシュポテト」が「ポテトサラダ」のマッシュポテトではなく、ダンスの名前だということに、もっと早く気が付いたと思います。
今回のお話
今回は、弘田三枝子さんが歌った「ヴァケーション」の歌詞にある「マッシュポテトを水辺で」の「マッシュポテト」は食べ物のマッシュポテトのことではなく、実はダンスの名前だった、というお話でした。
これで、サザンオールスターズの「いなせなロコモーション」の歌詞「踊ろよマッシュポテイ(ト)」の英語的発音も、「マッシュポテト」という名前のダンスを踊ろうよ、という意味だったのだ、と納得した私でした。