「いなせなロコモーション」サザンオールスターズ
公式サイトによる歌詞はこちらです。
桑田さんの発音
サザンオールスターズと言えば、メインボーカル桑田佳祐(くわたけいすけ)さんの、言葉数詰め込みすぎの歌詞と、英語的発音と、早口で、ちょっと聞いただけでは歌詞が聞き取れない事で有名ですね。
歌詞を読んでようやく納得することが多いのですが、この「いなせなロコモーション」も、サザンオールスターズの特に初期の曲にありがちな、言葉数が多い上に、英語も多いので英語的発音になる、という傾向があります。
さらにその上に、テンポが超快速なので、想いがほとばしって舌っ足らずになってしまい、ますます聞き取りにくくなってしまうんですね。
歌詞を読んでみると、あ〜、そう言ってたのか、と、謎解きの解答を見るような体験ができるので、面白くはあるのですが。
歌詞は宝の山
「いなせなロコモーション」の歌詞を見てみると、ポップスの歌手名や曲名がたくさん出てきます。それがちゃんと意味を持って、ストーリーとして成立しているので、本人は多分遊び感覚で入れてるのだと思いますが、宝の山のように見えますね。
そこで、「いなせなロコモーション」に出てくるポップスの歌手名や曲名をピックアップして見ました。
「いなせなロコモーション」に出てくる歌手名や曲名
ロコモーション
「リトル・エバ」と「グランド・ファンク・レイルロード」がヒットさせた曲ですね。
作曲はキャロル・キングです。
rock 'n' roll
「ロックン・ロール・ミュージック」、チャック・ベリーの曲ですが、ビートルズがカバーしたので世界中で大ヒットです。
Guys&Dolls
ブロードウェーのミュージカル、男どもの賭けのために誘惑した女の子と本当に結婚してしまった、というお話ですね。
コニー・フランシス・ナンバー
コニーフランシスは、アメリカンポップスの代表格ですね。
悲しきカンガルー
悲しい歌も楽しくしてしまう、アメリカンポップス精神
ドリス・デイ
ちょっと大人なアメリカンポップスの代表です。ジョン・レノンが「Let It Be」の曲が始まる直前の「Dig It」 という曲の断片の中で、その名前を叫んでますね。
マッシュ・ポテト
「いなせなロコモーション」では発音が「マッシュポテイー」とアメリカンな発音ですが、アメリカンポップスによく出てくる、「マッシュポテト」というダンスのことですね。
シュープリームス
ダイアナ・ロスを中心にした女性3人のコーラスグループです。
ポニーテール
アメリカンポップスに出てくる「アメリカン・グラフィティ」時代の女の子たちの定番の髪型です。「ザ・ヴィーナス」のボーカル「コニー」がポニーテールでしたね。
Teen Age Dream
「10代の夢」これは出どころが分からなかったのですが、最近ではケイティ・ペリーのヒット曲も、このタイトルですね。
Paul'n Pola
「ポール」と「ポーラ」が歌うのは、「ヘイ・ポーラ」という曲です。
Johnny Angel
ジョニー・エンジェル、恋する女の子が夢見る、天使のような男の子がいると良いですね。
Oh Yeah!
ビートルズの「抱きしめたい」の冒頭の言葉です。
ロマンス
これはもう、岩崎宏美さんの「ロマンス」です。
首ったけ
「ポール・アンカ」の「ダイアナ」というアメリカンポップスの、日本語版の歌詞に、この言葉があります。
バケイション
「コニー・フランシス」のヒット曲。日本では「弘田三枝子」。歌詞に「マッシュポテト」も出てきます。
渚
これはピンク・レディー「渚のシンドバッド」からですね。
Navy Blue
ダイアン・リネイの「ネイビー・ブルー」という曲です。
フランキー・ヴァリズ・ナンバー
フランキー・ヴァリはフォーシーズンズのメインボーカル、その元気一杯、やぶれかぶれなファルセットが売りです。
Beach Boys
アメリカを代表するロックグループです。明るいです。
Good Vibration
ビーチボーイズのヒット曲の一つ、「グッド・バイブレーション」
と見てくると、桑田さんを形成しているバックグラウンドが見えて来るような気がしますね。日本とアメリカのポップスが、その元にあるんですね。
今回のお話
今回は、サザンの「いなせなロコモーション」の歌詞にはポップスの歌手名や曲名がいっぱい使われているので、整理してみた、というお話でした。
これで少しは順序立てて「いなせなロコモーション」歌詞のストーリーを追えそうです。
桑田さん以降、歌詞を見ないとわからない歌い方の歌手が増えたような気がします。
最近になって、むしろ、英語的あいまい発音の元祖、桑田さんの方がハッキリした発音になって来てますね。