【川口春奈】「あんた、ニデックって、何なのさ」
「NIDEC/ニデック」、現在はこちらのCMが流れていますね。
NIDEC/ニデック企業CM「ニデックってなんなのさ?ロマンス篇」30秒(2024)
このCMの前には、こちらのバージョンでした。
冒頭、どこかで聞いた覚えのある演奏とセリフが。
NIDEC/ニデック企業CM「ニデックってなんなのさ?日常の裏で篇」30秒(2023)
【川口春奈】「あんた、ニデックって、何なのさ」
【歌】ニデック、ニデック、君の知らないとこで〜
【歌】ニデック、ニデック、君のため動いてる〜
【ナレーション】ニデックは、軽薄短小の技術で、省エネと暮らしの便利に貢献します。
【歌】ニデック、ニデック、名前覚えてね〜
【川口春奈】「世界を動かす、未来を変える、ニデック、覚えた?」
さらに、このCMの前には、こちらのバージョンのCMが流れていました。
NIDEC/ニデックも、DTBWB/ダウン・タウン・ブギウギ・バンドも50周年
川口春奈さんが出演するCMで、ツナギを着て、ツッパリ風の演技をしています。
NIDEC/ニデック企業CM「ニデックってなんなのさ?回すもの作る篇」15秒(2023)
歌詞はこちら。
あんた、ニデックってなんなのさ
ニデック、ニデック、回すもの作る〜
ニデック、ニデック、動かすもの作る〜
世界を動かす
未来を変える
ってなんなのさ
こちらのバージョンもあります。
NIDEC/ニデック企業CM「ニデックってなんなのさ?名前覚えてね篇」15秒(2023)
歌詞はこちら。
あんた、ニデックってなんなのさ
ニデック、ニデック、名前覚えてね〜
ニデック、ニデック、覚えた人が好き〜
世界を動かす、未来を変える
覚えた?
「日本電産」が「ニデック」に社名変更
もともと「日本電産」という会社名だったのを、「ニデック」に社名変更したんですね。
「Ni」は日本、「de」は電産、「c」はコーポレーションの意味です。
「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のもじり
さて、このCMのセリフ、川口春奈さんの「あんた、ニデックってなんなのさ」。
これは宇崎竜童(うざきりゅうどう)さん率いる「ダウンタウン・ブギウギ・バンド」の「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の決め文句「あんた、あの娘(こ)の何なのさ」の「もじり」ですね。
「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」(DOWN TOWN BOOGIE WOOGIE BAND)は、バンド名が長すぎるというので略してDTBWBと書くこともあります。(略しても長い)
バンド名が長いのは、名前を付ける時に、当時「サディスティック・ミカ・バンド」というバンドがあって、そのくらい長いバンド名にしたい、と考えて、あえて長くしたのだそうです。
ダウン・タウン・ブギウギ・バンド「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」
よく聞くとこの曲、メインボーカルはセリフばかりで、メロディーのコーラスは「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ〜♪」のリフレインだけなんですね。
歌詞はこちらです。
なぜ「白のツナギ」?
川口春奈さんがCMの中で白のツナギを着ているのも、「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」のデビュー当時のお揃いのコスチューム、工場などの作業着、ユニフォームである「白のツナギ」を真似したものですね。
先発の「矢沢永吉」の「キャロル」が暴走族ふう「黒の革ジャン」で揃えていたので、やはり暴走族ふうの「白のツナギ」で対抗したわけです。
「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」も、ニデックと同じく1973年のデビューなので、今年2023年で50周年なのでした。
作詞は阿木燿子(あきようこ)
デビュー翌年1974年に、三枚目のシングル「スモーキンブギ」がヒット、さらに続く四枚目のシングルが、この「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」なのでした。
作詞は宇崎竜童の奥さんの阿木燿子(あきようこ)さん。
山口百恵さんの曲を、
以降、
などなど、
までの、ほぼ全て担当。
他にも、
ジュディ・オング
魅せられて
など、数えきれないヒット曲を作詞してらっしゃるんですね。
意図的な舌足らずの日本語
なので、この「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の歌詞にある「あんまり何にも言わない娘(こ)だったけど」とか、「どうにかしてるぜあの娘(こ)」という、日本語として「あれれ?どうなの?」と思ってしまう、微妙に間違った使い方も、わざと意識して、宇崎竜童さんの「不良っぽさ」を演出するためだったと思われます。
宇崎竜童さんの決めゼリフ「あんた、あの娘(こ)のなんなのさ」の「なん」のイントテーションがちょっと関西なまりなのを直さないのも、ちょっとしたコミカルなリアル感を出すにはちょうど良い、と判断したんでしょうね。
今回のお話
今回は「ニデック」のCM、「ニデック」って、なんなのさ編は、今年2023年で同じくデビュー50周年を迎えた「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」の「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の決めゼリフ「あんた、あの娘(こ)の、何なのさ」をもじったものだ、というお話でした。
にしても、この曲、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」は、「あんた、あの娘(こ)の、何なのさ」のパターンを数回繰り返した後、最後に「あんた、あの娘(こ)に惚れてるね」で締めるところが感動ものの1曲です。