一音九九楽

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いちおんくくらく★ひとつの音からたくさんの楽しいこと

バッハの「ブランデンブルグ協奏曲」の「ブランデンブルク」って、何?

 

中条あやみ「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖」CM

現在、中条あやみさん出演の、キリン、「午後の紅茶」のCMが放送されています。

CMのバックに流れる音楽は、バッハのブランデンブルグ協奏曲第3番第一楽章です。

中条あやみ、“午後ティー”ロゴの貴婦人に!? 「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖」シリーズ 新CM、メイキング映像つき

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ダージリンティーは、紅茶のシャンパンと呼ばれています。

香りと余韻が素晴らしいので、ぜひ、無糖で飲んでみてください。

では、失礼して。

午後の紅茶、おい「C」無糖!

もう一つのCMバージョンは、またちょっと違うことを言っています。

ダージリンティーは、紅茶のシャンパン、と呼ばれています。

香りと余韻が素晴らしいので、ぜひ、無糖で飲んでみてください。

茶葉本来のおいしさが、よくわかります。

大事なことなで、もう一度。

ぜひ、おいしい無糖で、飲んでみてください。

では、失礼して。

午後の紅茶、おい「C」無糖!

 

中条あやみ Try!  MUTO

執事 めっそうもございません。

中条あやみ Try! 

執事 めっそうもございません。

ひょっとして、執事さんの名前が「武藤」さん、なのかな、など考えてしまいますが。

「おい『C』無糖!」は「ぐるナイ<ゴチ>」仕込み

「おいしい無糖」が、「おい『C』無糖!」に、あえて英語の『C』の発音になっています。

これは、日本テレビの羽鳥慎一アナウンサーがMCを務めるグルメ番組「ぐるナイ<ゴチ>」、正式には「ぐるぐるナインティナイン<ゴチになります>」から来ています。

中条あやみさんもこの番組に、料理の値段を当てる「ゴチメンバー」として1年間出演していたんですね。

この番組では、やはり「ゴチメンバー」の一人である岡村隆史さんが、料理がおいしかった、という感想を「これ、おい『C』、これ」と言うのが定番なのですが、『C』と言うタイミングで、同時に両腕を丸くして右側に倒して、『C』の字を作るパフォーマンスをするのが「お決まり」になっているんですね。

この「午後の紅茶」のCMでは、その「おい『C』」をいただいたので、わざと『C』を強調して英語的発音にしていたのでした。

「ポーリン・あやみ・中条」はバイリンガル

と言っても、その後の「Try!」の発音も、えらく本格的な英語なのですが、それもそのはず、中条あやみさんのお父さんはイギリス人で、お母さんは日本人なのでした。

「あやみ」も実はミドルネームで、ファーストネームは「ポーリン」。

つまり、中条あやみさんは、バイリンガルなんですね。

CM曲は、バッハの「ブランデンブルグ協奏曲第3番第一楽章」

さて、このCMに使われている音楽は、バッハの「ブランデンブルグ協奏曲第3番第一楽章」です。

Bach - Brandenburg Concerto no. 3 in G major BWV 1048 - Sato | Netherlands Bach Society

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もともとのタイトルは「6曲の協奏曲集、複数の楽器による」(Six Concerts Avec Plusieurs Instruments)という単純なものでした。

後世の人が、この曲集がバッハから贈られた先が「ブランデンブルク=シュヴェート(Brandenburg-Schwedt)」を領地としていた貴族だった、という意味で、「ブランデンブルグ協奏曲」と名付けたのでした。

「ブランデンブルク」って何?

「ブランデンブルク」というのは「焼かれた要塞」という意味だそうで、ベルリンを含むドイツ北東部の州の名前です。「シュヴェート」は「スエーデンの」という意味なので、なかなか物騒な名前ではあります。

ブランデンブルク門
門の奥の方に「ブランデンブルク市」があります。

ベルリンにある「ブランデンブルク門」は、城塞に囲まれたベルリンから「ブランデンブルク=シュヴェート(Brandenburg-Schwedt)」州の当時の首都「ブランデンブルク市」に向かう街道の出入り口にある門なので「ブランデンブルク門」というわけです。

アフタヌーンティー創始者「アンナ・マリア・ラッセル」

さて、中条あやみさんは、貴婦人のコスチュームですが、メイキング映像でのお話からすると、帽子も衣装も「アンナ・マリア・ラッセル」という、イギリスで「アフタヌーンティー」の習慣を始めた、その貴婦人を想定しているんですね。

アンナ・マリア・ラッセル夫人
キリン公式ホームページ)より

こんな画像もあります。

アンナ・マリア・ラッセル夫人(Wikiより)

この貴婦人のイメージがイラストになって、「午後の紅茶」の、いわゆる「ロゴマーク」となって使われているんですね。

実際、製品のラベルにも、真ん中の一番上に、格調高い感じのアンナ・マリア・ラッセル夫人のイラスト「ロゴマーク」が描かれています。

ちょっとイラストが小さいので、拡大版がこちらに。

 

今回のお話

今回は、キリンの午後の紅茶(アフタヌーンティー)CMの音楽は、バッハの「ブランデンブルグ協奏曲第3番第一楽章」であり、その「ブランデンブルグ」は、ドイツの州の名前であり、そこを統治していた貴族の名前となり、その貴族にバッハが贈った曲集の名前にもなった、というお話を、いろいろトリビアを発見しながら、させていただきました。