一音九九楽

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いちおんくくらく★ひとつの音からたくさんの楽しいこと

ジャンニ・モランディの歌った「ゴーカート・ツイスト(サンライト・ツイスト)の元ネタは「キエン・セラ」なの?

 

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ジャンニ・モランディの「ゴーカート・ツイスト」(サンライト・ツイスト)はノリが良いですね。

 

Go-Kart Twistのイタリア語歌詞・和訳付き

E gira e gira e vai
E non fermarti mai
E gira e gira e vai
E non fermarti mai

そして曲がって回って行け
そして止まるな決して
そしてひねって回って行け
そして止まるな決して

 

Mettiti il casco e salta sul go-kart
E vai e vai col go go go-kart
E ballerai il twist del go-kart
Twist go-kart twist and twist go-kart

ヘルメットをかぶって、ゴーカートに飛び乗ろう
行け、行け、ゴー、ゴー、ゴーカートで
そして、ゴーカートのツイストを踊るんだ
ゴーカートをツイスト! ツイスト、アンド、ツイスト、ゴーカート

 

Non devi mai frenare sul go-kart
Ma solo andare andare col go-kart
E poi ballare il twist del go-kart
Twist go-kart  twist and twist go-kart

ゴーカートでは決してブレーキをかけないで
そうじゃなくて、行くだけだ、行くんだ、ゴーカートで行くんだ
そして、ゴーカートのツイストを踊るんだ
ゴーカートをツイスト! ツイスト、アンド、ツイスト、ゴーカート

 

La sola cosa che devi far
È di girare e accelerar
Devi gridare e ballare il twist
Del go-kart go-kart

やるべきことはただ一つ
回って加速することだ
叫びながら、ゴーカートのツイストを踊るんだ
ゴーカートをツイスト! ツイスト、アンド、ツイスト、ゴーカート

 

Mettiti il casco e salta sul go-kart
E vai e vai col go- kart go-kart
E ballerai il twist del go-kart
Twist go-kart  twist and twist go-kart

ヘルメットをかぶって、ゴーカートに飛び乗ろう
行け、行け、ゴー、ゴー、ゴーカートで
そして、ゴーカートのツイストを踊るんだ
ゴーカートをツイスト! ツイスト、アンド、ツイスト、ゴーカート

 

E gira e gira e vai
E non fermarti mai
E gira e gira e vai
E non fermarti mai

そして回って回って行け
そして止まるな決して
そして回って回って行け
そして止まるな決して

【間奏】

go-kart

【間奏】

La sola cosa che devi far
È di girare e accelerar
Devi gridare e ballare il twist
Del go-kart go-kart

やるべきことはただ一つ
回って加速することだ
叫びながら、ゴーカートのツイストを踊るんだ
ゴーカートをツイスト! ツイスト、アンド、ツイスト、ゴーカート

 

Mettiti il casco e salta sul go-kart
E vai e vai col go- kart go-kart
E ballerai il twist del go-kart
Twist go-kart  twist and twist go-kart

ヘルメットをかぶって、ゴーカートに飛び乗ろう
行け、行け、ゴー、ゴー、ゴーカートで
そして、ゴーカートのツイストを踊るんだ
ゴーカートをツイスト! ツイスト、アンド、ツイスト、ゴーカート

 

E gira e gira e vai
E non fermarti mai
E gira e gira e vai
E non fermarti mai

そして回って回って行け
そして止まるな決して
そして回って回って行け
そして止まるな決して

 

Ed ecco il twist
Ed ecco il twist
Ed ecco il twist
Del go-ka〜〜〜〜〜rt

そして、ここでひねって!(と言いながら身体を斜め後ろにひねってます)
そして、ここでひねって!
そして、ここでツイストだ!
ゴーカ〜〜〜〜〜ト!

Lyrics:Luciano Salce
Compose:Ennnio Morricone

 

映像の中で、ジャンニ・モランディが歌いながら進んで行く両側に、みんなで並んで人垣を作って、ゴーカートが走るコースに見立てているんでしょうね。
ジャンニ・モランディが通り過ぎたあたりに並んでいた人たちが、列から外れて今度は前方に走って行って、また列の先の方に並んで、どんどん、その先のコースを作って行っているわけです。

曲の最後の方でジャンニ・モランディが、” Ed ecco il twist”「ここでツイスト(ひねって)」と言う時に身体というか、首を斜め後ろにひねるので、ああ、そう言えば「ツイスト」って、もともと「ひねる」っていう意味だよね、ということを思い出させてくれます。

 

映画「太陽の下の18才」の劇中歌

この曲はカトリーヌ・スパーク主演の1962年のイタリア映画「太陽の下の18才(Diciottenni Al Sole)」の挿入歌で、作曲がなんとあのマカロニ・ウエスタンで有名なエンニオ・モリコーネ。

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感情豊かに歌い上げるカンツオーネの国「イタリアもの」のツイスト音楽なだけあって、ノリノリなのだけれど短調なので、感情がいっぱい入ってます。

ところで、この「Go-Kart Twist」は、この映画の「主題歌」ではありません。

「太陽の下の18才」の「主題歌」は「Twist No.9」という、また別の歌手が歌った別の曲なのです。

最初はB面だった

日本でシングルレコードとして発売された時は、その主題歌ジミー・フォンタナが歌った「Twist No.9」の方が「太陽の下の18才」というタイトルで「A面」、こちらのジャンニ・モランディが歌った「Go-Kart Twist」は、劇中歌ということで「サンライトツイスト」という邦題で、「B面」としてカップリングされて発売されたのです。

当初のレコードジャケット

なお、こちらのレコードジャケットは、着ている服の色などが映画の色と違いますが、宣伝用の白黒写真に適当に色をつけたものと思われます。

ヒット後のレコードジャケット

そうしたら、B面だった「Go-Kart Twist」(サンライト・ツイスト)の方がヒットしたので、A面とB面は入れ替わり、さらに、日本でも色々な歌手の競作となりました。

日本での競作

その時、競作なので他の歌手とは違うものにしよう、ということなのでしょう、色々なタイトルと歌詞が付けられました。

 

●「木の実ナナ」版の「太陽の下の18才」、作詞は「あらかは・ひろし」さん。

●「伊藤アイコ」版の「サンライト・ツイスト」、作詞は「水島哲」さん。

●「青山ミチ」版の「恋のゴーカート」、作詞「大谷亘」さん、など。

 

この中で、ほぼ原曲に近い日本語歌詞は「あらかは・ひろし」さんの版ですね。

木の実ナナ「太陽の下の18才」

こちらはその「あらかは・ひろし」さんの歌詞を歌っている、木の実ナナさんの「太陽の下の18才」テレビ版。
木の実ナナさんと、「踊る指揮者」として有名なスマイリー小原(オハラ)さんとのダンスバトルが楽しい。

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私はこの木の実ナナさんのバージョンを聞いて、「アクセル踏んで最高」という歌詞だと思っていたのですが、次の平山三紀さんのバージョンを聞いて、そうではないことに気がつきました。

平山三紀「太陽の下の18才」

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平山三紀さんのバージョンでは、歌詞の「さあ行こう」を、「さあいこう」ではなくて「さあゆこう」と読んでいるんですね。

平山ミキさんは歌い方もとてもユニークなので、初めて聞いてびっくりしましたが、聞いているとなんだかクセになりそうです。

とは言え、「さあいこう」の方も「最高」をかけてある、という見方もできて、意味的にもスンナリつながるので、木の実ナナさんバージョンの読み方も捨てがたいですね。

 

木の実ナナさんも平山三紀さんも歌っている「あらかは・ひろし」さんの歌詞はこちらです。

www.uta-net.com

「くさくさするときは」という表現は、最近は聞きませんね。

イライラしたり、落ち込んだりして、心が晴れない状態のことですね。

演奏の最後に聞こえる「キエンセラ」

ジャンニ・モランディの原曲版も、日本の当時のカバー版「伊藤アイコ」版も「青山ミチ」版も、演奏のおしまいのところに、ラテンの名曲「キエンセラ」のメロディーが入っているのが、面白いですね。
もしやこの曲の元ネタは「キエンセラ」なのか。

というわけで、「キエンセラ」です。

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今回のお話

今回はジャンニ・モランディの「ゴーカート・ツイスト」の歌詞の内容を調べていると、日本でも色々な歌手がカバーしていることが分かりました。

その、いろいろなバージョンを聞いているうちに、曲の最後の演奏に「キエンセラ」のメロディーが出て来ることが多いのに気が付いて、「キエンセラ」と聴き比べてみた、というお話でした。

貼り付けた「キエン・セラ」は、ラテンの中でも(管楽器)が入っていて快速でにぎやかな「マリアッチ」版なので、まあ、雰囲気は似てないことはないですね。

と言っても、木の実ナナさんテレビ版のイントロアウトロの演奏は全然違って「太陽はひとりぼっち」のイントロアウトロに似ていたりするので、どうやら「キエン・セラ」は「ゴーカート・ツイスト」の「元ネタ」というほどのことではないようですね。

なお、「ツイスト」については、こちらの記事でもご紹介しました。

ducksfly.hatenablog.com