残念ながら、CMは新しいバージョンになったので、こちらでご紹介したバージョンのCMは削除されてしまいましたが、復活の可能性もないではないのかな、と思い、記事は残しておきます。
日清やみつきオイル「やみつきSONG」
このCMソング、なかなか工夫して作ってあるのが印象に残ったので、その工夫の跡を探ってみました。
日清やみつきオイル「やみつきSONG #1」篇 15秒
ナレーション オイルに、美味しさ詰めました
(ここから、「ボイス・パーカッション」が入ります)
ナレ オイルで、あ〜じ付け
男声 ♪や〜み〜つき〜よ〜♪
ナレ いつもの料理に
女声 ♪か〜け〜てみ〜よ〜♪
ナレ あと引くうまさに
合唱 ♪ど〜ハ〜マり〜よ〜♪
卵かけご飯には、日清やみつきオイルの「ごま油にんにく」が合い、
ラーメンには「アジアンパクチー」が合い、
さて、焼肉には?
ボイス・パーカッション
この歌の伴奏の楽器の演奏のように聞こえる「ボイス・パーカッション」、略して「ボイパ」などと呼ばれますが、全て人の口から出る音や声でやっているのでびっくりですね。
日清やみつきオイル「やみつきSONG #2」篇 15秒
焼肉サンチュ巻きには日清やみつきオイルの「ごま油にんにく」が合い、
目玉焼きトーストには「ガーリックバター風味」が合い、
塩焼きそばには「アジアンパクチー」が合う、
というわけで、色々試してくださいな、というCMですね。
「オーソーレ『ミーオー』」と
「か〜け〜て『み〜よ〜』」をかけている
さて、このCM曲の原曲は、イタリアの「オーソレミオ(私の太陽)」という曲です。
「ミオ」は「mio」(私の)という意味ですが、その「ミオ」を歌った時の、
「ミ〜オ〜」という言葉と
♪や〜み〜つ「き〜よ〜」♪
♪か〜け〜て「み〜よ〜」♪
♪ど〜ハ〜マ「り〜よ〜」♪
が、「い〜お〜」の音で、韻を踏むように作ったんですね。
三大テノールによる「オーソレミオ」原曲
「三大テノール」と呼ばれた、「ルチアーノ・パヴァロッティ」、「プラシド・ドミンゴ」、「ホセ・カレーラス」が実際に歌っている映像がこちらです。
O' sole mio (The three tenors) / オ・ソーレ・ミオ (三大テノール)
イタリア歌曲「カンツオーネ」として有名な「オーソレミオ」。
これを三大テノールと言われた、世界を代表するテノール歌手3人、映像向かって右から
「ルチアーノ・パヴァロッティ」、
「プラシド・ドミンゴ」、
「ホセ・カレーラス」
が歌っています。
歌詞はこちら、
私は、てっきりイタリア語で歌っているのだとばかり思っていましたが、この歌の歌詞はイタリア語の中でも、日本で言えば「九州弁」「関西弁」「東北弁」という感じの「ナポリ弁」とも言うべき「方言」なんですね。
要約すると、
【パヴァロッティ】太陽の出ている時、世界はなんて美しいんだろう
【ドミンゴ】もう一つの私の太陽である君はもっと美しい
【カレーラス】夜が来て太陽が沈むと私は憂鬱だ
【パヴァロッティ】もう一つの私の太陽である君はもっと美しい
【ドミンゴ】【カレーラス】もう一つの私の太陽である君はもっと美しい
【パヴァロッティ】【ドミンゴ】【カレーラス】もう一つの私の太陽である君はもっと美しい
という歌詞ですね。
「ホセ・カレーラス」が「憂鬱」という歌詞に、ことさらに感情を込めて歌って、観客にもウケているのは、両サイドにいて存在感のある「ルチアーノ・パヴァロッティ」と「プラシド・ドミンゴ」に挟まれて、軽く扱われそうで「憂鬱だ」という意味をかけているからなんですね。
今回のお話
今回は、日清オイリオのやみつきオイルCM「やみつきSONG」は、原曲の「オーソレミオ」と韻を踏んでいる、というお話でした。
これはもう、このCMを聞く人は、この曲が「オーソレミオ」だとすぐ分かるはずだ、という前提で作られているようですね。
それだけ、「オーソレミオ」は、日本でもよく知られている歌である、という事だと思います。