Ora2 me 着色汚れドキッとしたあなたに篇 15秒
白い歯キラーン!の永野芽郁(ながのめい)さん
マスクを取った時、
着色汚れ!
ドキッとしたあなたに、
オーラツー、
ステイーンクリア!
着色汚れ、
しっかり落として、
白い歯キラーン
白い歯つづく、
オーラツー、
アロマもね、
サンスター
「オーラ」は、あの「オーラ」
永野芽郁(ながのめい)さんの歯がキラーンと光るのが、アニメっぽくて面白いですね。
「Ora2 me」は、「2」を「ツー」=「to」と解釈して、「Ora to me」「オーラを私に」という意味を持たせているんですね。
魅力的な空気感「オーラ」をまとうなら、まず口元から、ということでしょうか。
この場合の「オーラ(aura)」は、人や物体を取り巻く微妙に輝く層のことで、その人の存在感や雰囲気を表す言葉です。
Ora2(オーラ2)の「オーラ」は「オーラル(Oral)口の」から来ているので、ちょっと違います。
スペイン語で「おはよう」や「こんにちは」は「オラ」で「Hola」ですから、似てますが、これもちょっと違いますね。
曲は「カルメン」の「ハバネラ」
さて、このCM全編に流れるのはスペインを舞台にした「ビゼー」によるフランス語歌劇「カルメン」の「ハバネラ」という音楽です。
なぜ歯磨きのCMに「カルメン」なのでしょうか。
このCM音楽「カルメン」の「ハバネラ」が歌われる場面は、情熱の女性「カルメン」が人がわやわやいる場面で、カルメンが「おしゃべりな男性より静かな男性が好き」と歌いながら、静かなる「ドン・ホセ」を誘惑する場面です。
この歌を歌った後、カルメンはドン・ホセに花を投げて、「ドン・ホセ」はそれを拾って、それからもしばらくの期間持っています。その花を、彼に強烈な印象を残した「カルメン」を偲(しの)ぶ「よすが」にしています。つまりは「カルメン」の誘惑に乗ってしまったわけですね。
この花が投げられる場面で使われる花は、「赤いバラ」が定番になっています。
「カルメン」の情熱を表す花としては赤いバラは打って付けと言えます。
赤いバラをくわえるイメージ
実際、情熱的なフラメンコなどを踊る女性は、赤いバラをくわえていたりするイメージがありますね。
そして、赤いバラをくわえるのは、情熱的な女性の口であって、さらに正確に言うと、口の中でも「歯」でくわえるのであって、歯がきれいなことは、情熱的な女性にとって、大事なことなのですよ。
だからOra2(オーラ2)で歯を磨きましょう、と言うことになるんですね。
まあ、こんな人もバラをくわえてますが。
原作では黄色い花
ところが実は、原作者「メリメ」の小説によると、「カルメン」が持っていた花は(la fleur de cassie)「カシアの花」という花で、黄色い花だと言うんですね。
で、「カシア」というのは「シナモン」の木の仲間で、かなり強い香りがして、その香りが長続きする、枯れても香っている、ということで、「ドン・ホセ」がしばらくそのまま持っていたというのも納得できる性質の花なんですね。
もちろん、「カルメン」自身も、香りを楽しむ、あるいは香水の代わりに良い香りがする花として普段から胸に挿(さ)して持ち歩いていたのでしょう。
「シナモン」は漢方薬のベース「桂枝(けいし)」としても使われているので、ある種のおまじない、魔除け、お守り的な意味があったのかも知れません。※
今回のお話
今回は、Ora2(オーラ2)CM曲はなぜ「カルメン」なのかを探ってみたら、「カルメン」のように赤いバラを魅力的にくわえるには、まずくわえるための歯をきれいにしましょう、というCM意図のところ、実は「カルメンの花」は「カシア」という黄色い花だったというお話でした。
しかし、考えてみれば、花の香りが長持ちしたり、薬効的な性質もある、という視点から見ると、歯磨きとしてのOra2(オーラ2)と、「カルメンの花」には、共通性がちゃんとあると言えますね。
※なお、「シナモン」そのものとしては「カシア」よりも「セイロン産のシナモン」の方が「クマリン」という問題成分が少ないのでおすすめだそうです。