一音九九楽

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いちおんくくらく★ひとつの音からたくさんの楽しいこと

「何曜日に生まれたの」主題歌歌詞と劇中のピアノ曲

 

「何曜日に生まれたの」主題歌と劇中曲

テレビ朝日日曜夜8時から、主演が「飯豊まりえ(いいとよまりえ)」、脚本が「野島伸司(のじましんじ)」の新ドラマ「何曜日に生まれたの」が始まりました。

何曜日に生まれたかが、血液型や星座並みに相性の基準になっている国があるらしいです。初対面でも、ひと盛り上がり出来る話題、というわけですね。

最近では「なんうま」という、劇中に出てくる略称も知られるようになっています。

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劇中曲は、ドビュッシー、アラベスク第1番

さて、この「何曜日に生まれたの」が始まって最初に聞こえて来るクラシック曲は、劇中の挿入曲としてドラマの中でも流れる、ドビュッシーのピアノ曲「アラベスク第1番」です。

「アラベスク」は「アラブ」から来ていて、アラブの唐草(からくさ)模様のように単純な図形が無限につながって行くように、音が絡み合うようにつながって行きます。

この音楽「アラベスク第1番」のテーマ部分では、右手が三連符で左手が八分音符という、とんでもないリズムで、複雑に絡み合って行きます。

番組ストーリーも複雑に絡み合って行くんでしょうね。

番組では、静かで情緒的な場面で流れて来ます。

アラベスク第1番/ドビュッシー/Arabesque No.1/Debussy//Piano/CANACANA

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主題歌は、ホリーズ「バス・ストップ」

さて、番組の前後に流れる「主題歌」は、イギリスのグループサウンズ、ビートルズやローリングストーンズなどのいわゆる「リバプールサウンズ」のバンドの一つである「ザ・ホリーズ(The Hollies)」の演奏です。

「ザ・ホリーズ」の1966年発表のヒット曲「バス・ストップ」つまり「バス停留所」というタイトルで、全米、全英、ともにチャート5位まで上がりました。

バス停で一緒になった男女が恋に落ちる、というストーリー展開の歌詞ですね。

なお、メインボーカルの向かって左隣りにいるメンバーは「グラハム・ナッシュ」、後の「クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング」の「ナッシュ」です。

The Hollies - Bus Stop (1967)

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ホリーズ「バス・ストップ」歌詞

Bus Stop
バス停

 

Bus stop, wet day
バス停、雨の日

She's there, I say
彼女はそこにいた、私は言う

Please share my umbrella
どうぞ、私の傘に入ってください

Bus stops, bus goes
バスは停まって、バスは行く

She stays, love grows
彼女はとどまり、恋が芽生える

Under my umbrella
私の傘の下で



All that summer we enjoyed it
その夏の間中、私たちは楽しんだ

Wind and rain and shine
風の日も雨の日も晴れの日も

That umbrella, we employed it
あの傘を使ってさ

By August she was mine
8月には彼女は僕のものになった

 

Every morning I would see her
毎朝僕は彼女に会うよ

Waiting at the stop
バス停で待ってるんだ

Sometimes she'd shop
時々、彼女は買い物をして

And she would show me what she'd bought
彼女が買ったものを僕に見せるのさ

 

All the people stared
みんなは見るんだ

As if we were both quite insane
僕たち二人とも頭がどうかしてる、みたいにね

Someday my name and hers
そのうち、僕の名前と彼女の名前が

Are going to be the same
同じになるんだ

That's the way the whole thing started
そんなふうにして全てのことが始まった

Silly but it's true
馬鹿げているけど、大真面目だった

Thinking of our sweet romance
考えてみれば、僕たちの甘いロマンスは

Beginning in a queue
順序通りに始まっていたのさ

 

Came the sun
太陽がやってきた

The ice was melting
氷は解けてきた

No more sheltering now
もうシェルターはいらなくなった

Nice to think that that umbrella
考えてみると素敵なことだよ、あの傘が

Led me to a vow
僕を結婚の誓いにまで導いてくれたんだ

 

songwriter:Graham Gouldman

この曲の作者、グラハム・ゴールドマンは、仕事からバスで帰宅中に「バス・ストップ」のアイデアを思い付いて、父親で劇作家のハイム・ゴールドマンにそのアイデアを話していました。

父親は「こんなの考えてみた」と、冒頭の歌詞「バス停、雨の日、彼女はそこにいる、私は言った『どうぞ傘をシェアしてください』」の部分をグラハムに渡しました。

確かに、この辺の歌詞は韻を踏んでますね。

グラハムは、その夜、寝室で曲の残りの部分をミドルエイトを除いて発展させ、翌日、仕事先の紳士服店へ向かうバスの中で仕上げたのでした。

傘は「シェルター」

「傘」はつまり「シェルター」なんですね。

このドラマにも傘が登場するようです。

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恋の始めの「バス・ストップ(ホリーズ)」と、
恋の終わりの「バス・ストップ (平浩二)」と

「バス・ストップ (平浩二)」

さて、「バス・ストップ」と聞いて、思い浮かぶ、もう一つの曲、これは日本の曲です。

「平浩二(たいらこうじ)」の「バス・ストップ」。

この曲の音楽プロデューサー「村上 司(むらかみつかさ)」は、「平 浩二」のファルセット(裏声)が気に入ったので、アメリカの、やはりファルセットが売りのコーラスグループ、「ザ・プラターズ」の大ヒット曲「オンリー・ユー」を参考にして、この「バス・ストップ」を作ったのでした。

そのため、そもそもが「平 浩二」の「ファルセットを生かす」という発想から出来た曲だけあって、レコーディングの際も気合が入っていたようですね。


スタッフの言葉では、

「この曲は歌詞の『バ〜スを〜』の『を〜』のファルセットの良し悪しで、売れるかどうかが決まる。「を〜」は、この曲の命だ!」

ということで、かなりの回数、録り直しをした、というエピソードが残っています。

さて、実際の生歌では、ちゃんとファルセットが出ているでしょうか。

平 浩二、バス・ストップ」

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歌詞はこちらです。

 

utaten.com

バス・ストップ

バス・ストップ

  • 平 浩二
  • 演歌
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

今回のお話

今回はテレビドラマ「何曜日に生まれたの」の、主題歌と劇中曲をご紹介しました。

主題歌はホリーズの「バス・ストップ」なのですが、同じタイトルの「平浩二」版の「バス・ストップ」も、聴き比べてみました。

歌詞は、ホリーズ版は「恋の始まり」から「ハッピーエンド」までの曲で、「平浩二」版は「恋の終わり」の、切ない曲なんですね。

バス停にはバスがやって来て、人を降ろして、あるいは乗せて、走り去るわけですが、バスが恋だとすれば、やって来た恋に乗るのも、乗らないのも、あなた次第。

とりあえず、バスの行き先は確認しておいた方が良いような気もします。