一音九九楽

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いちおんくくらく★ひとつの音からたくさんの楽しいこと

「日本郵政」CM曲に使われている「口笛吹きと犬」の楽しいエンディング

日本郵政グループのCM音楽は「口笛吹きと犬」

日本郵政グループ、新ゆうパックのCM「ご近所散歩中・荷物のお悩み」篇が、ファーストサマーウイカさん / 西村真二(にしむらしんじ)さん(コットン)の出演で放送されています。今回は、このCMのバックに流れる音楽についてのご紹介です。

ゆうパック 「ご近所散歩中・荷物のお悩み」篇 30秒

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女性社員「社長!荷物の発送、手が足りてません」

社長「ごめんな〜」

男性社員「社長!在庫でパンパンです」

社長「ホンマやなあ」

郵便局員「社長!私たちにおまかせ下さい」

社長「どなたですか?」

郵便局員「こういう者です」

社長「郵便局?」

犬「ん〜?」

郵便局員「そうです!郵便局に荷物のさまざまなお悩みをご相談下さい」

郵便局員「ビジネスもゆうパックです」

社長「こんにちわ!おまかせして評判いいです」

郵便局員「いや、まあ」

と言いながら、みんなでパッと手を上げた上には「プロですから!」の垂れ幕が。

社長「自信満々やなあ」

犬「ん、ん〜」

ナレーション「進化するぬくもり、郵便局」

 

一方で、こんなバージョンも流れています。

日本郵政グループ新ゆうパックCM「近所散歩中・夜の大行列」編

シソンヌ長谷川さんの他に犬が出演していて、やっぱりどこかで聞いたことのある音楽が流れます。

【シソンヌ長谷川】ゆうパックCM「近所散歩中・夜の大行列」編

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ある日、シソンヌ長谷川さんが荷物を出しに行く途中、疾走して追い越して行く団体に遭遇します。

「シソンヌ長谷川」ある日荷物を出しに行く途中、

「疾走して追い越する団体」ドドドドド

「シソンヌ長谷川」あっあっ、何これ、

「シソンヌ長谷川」どゆこと?

「ナレーション」「ゆうパックをローソンから送ると、抽選で最大1万ポイントがもらえます」

「シソンヌ長谷川」喜びすぎだろう...(犬も喜んでいるのを見て)いや、こちらも?

さらに、このCMの前はこちらのCMシリーズでした。

出演は、シソンヌじろうさんの方で、先輩芸人「囲碁将棋(文田大介・根建太一)」たちと真面目な郵便局員を演じ、ファーストサマーウイカさんがユーザーを演じるのですが、重要な役割を果たすのが、やはり一緒に登場する「犬」です。

日本郵政グループ新CM「ご近所散歩中・進化する郵便篇」、「ご近所散歩中・進化する銀行篇」、「ご近所散歩中・進化する保険篇」

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犬を連れて散歩をしているファーストサマーウイカさんを郵便局員が総出で呼び止めて、郵便局のアピールをするわけですが、このCMのバックに共通して流れている曲は「口笛吹きと犬」という曲です。

「口笛」は究極の「管楽器」である

この曲「口笛吹きと犬」の作曲者「アーサー・プライヤー」は、あの「星条旗よ永遠なれ」などの行進曲で有名なマーチ作曲家「スーザ」のバンド「スーザ吹奏楽団」にいたんですね。担当楽器はトロンボーン。

トロンボーンは「吹奏楽器」息を吹いて音を出す「管楽器」であって、しかも無段階に音階を変えられる、という特徴がありますが、考えてみれば、これは「口笛」の特徴と同じですね。「口笛」も、息を吹いて音を出すわけで、しかも無段階に音階を変えられます。

ということは、「口笛」は究極の管楽器、と言うよりむしろ、管楽器の原点、と言えるかも知れません。

さらに言えば、最近ではボイスパーカッション、略して「ボイパ」という、打楽器のような音も口で出せる、という流行のテクニックもあるので、人間はもともと「一人吹奏楽団」、「ひとりブラスバンド」なのかも。

さらに歌も歌えて、手拍子もできて、タップダンスもできるのですから、人間は最高の楽器です。

アーサー・プライヤー・バンド「口笛吹きと犬」(最後にオチあり)

こちらは、「アーサー・プライヤー」が、「スーザ・バンド」のトロンボーン吹きを辞めて、自身の父親がやっていたバンドを引き継いで「アーサー・プライヤー・バンド」としてヒットさせた「口笛吹きと犬」です。

「アーサー・プライヤー・バンド」の演奏です。

Arthur Pryor's Band -  WHISTLER AND HIS DOG
アーサー・プライヤー・バンド「口笛吹きと犬」(最後にオチあり)

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こちらでは本物の「口笛吹き」の人が二人で口笛を吹いています。

演奏の最後に、普通に犬を呼ぶときの呼び方で口笛を吹くと、公園を散歩させている自分の飼い犬なのになぜか吠えられてしまう、という「オチ」なのでした。

プライヤー自身も「ロキシー」という名前の犬を飼っていたそうです。

「口笛」の代わりに「ピッコロ」と「フルート」

口笛では、伴奏が大編成のオーケストラだと音量不足、ということから、口笛の代わりに「ピッコロ」と「フルート」が使われることも多いようです。

最近はマイクの性能が良くなっているので、実際に口笛を吹いても良さそうですが、口笛は口笛で、またテクニックと肺活量が必要でしょうね。

A.プライヤー「口笛吹きと犬」橿原交響楽団

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こちらでは口笛二人の代わりに「ピッコロ」と、指揮者の陰になって見えにくいですが、「フルート」が口笛パートを吹いていますね。

伴奏が今ひとつだったり、オチがちょっと分かりにくかったりしますが、その辺はまあ、ご愛嬌ですね。楽しい演奏だと思います。

今回のお話

今回は、洗濯洗剤「アリエール」のCMに、爽やかな印象の「口笛吹きと犬」が使われているので、調べてみたら、「口笛吹きと犬」の作曲者「プライヤー」は「スーザ」の楽団員でトロンボーン吹きだった、ということが分かりました。

さらにそこからさかのぼってみれば、口笛は究極の管楽器である、という結論に至った、というお話でした。

そう言えば、「指笛」というやり方もありましたね。私も練習したことがありますが、全然できなくてあきらめました。