ディオールのゴージャスなCM
フランスの高級香水メーカーのイメージ通りのゴージャスなCMはこちらで見られます。
あとでご紹介しますが、映画「ある愛の詩」の中の雪の場面にちなんでか、豪華なシャンデリアの下のゴージャスな宴の途中で、雪が降り出します。
そして、CM最後の場面の星空は、曲のエンディングにある歌詞
" till the stars all burn away " (星がすべて燃え尽きるまで)を暗示しています。
Dior Holidays - The Atelier of Dreams 2022
また、途中で出てくる狼は「Saubage(ソバージュ)」のCMを意識していますね。
歌手はゴージャスなシャーリー・バッシー
このCMの中で歌われている曲は、1970年の映画「ある愛の詩」" (Where Do I Begin?) Love Story " のフランシス・レイ作曲のテーマ音楽に歌詞をつけたものです。
このCMでのダイナミックな歌声の歌手は「シャーリー・バッシー(Shirley Bassey)」。
最初に歌ったのが男性歌手アンディ・ウィリアムスだったので、歌詞が「彼女」となっているところを、シャーリー・バッシーは「彼」に変えて歌っています。
[Where Do I Begin] Love Story [1994 Remaster](Shirley Bassey)
なぜ、シャーリー・バッシーを採用したのか。
それは、彼女がゴージャスだからです。
彼女は映画007シリーズの「007ゴールドフィンガー」「007ダイヤモンドは永遠に」などのテーマソングで有名になりましたが、「ゴールド」やら「ダイヤモンド」やら、イメージ通りのゴージャス感にあふれてキラキラの、圧倒的な歌唱力です。
高級化粧品である「ディオール "Dior "」のイメージCMにはぴったりの人ですね。
原曲はフランシス・レイ
原曲はこちらです。作曲は「雨の訪問者のワルツ」などで知られるフランシス・レイ。
映画音楽には歌詞は付いておらず、演奏のみでした。
フランシス・レイFrancis Lai/ある愛の詩 LOVE STORY (1970年)
歌詞付き、アンディ・ウィリアムス版
このメロディーに歌詞を付けて、アンディ・ウィリアムスの歌で大ヒットしました。
Love story - Andy Williams with lyrics
「愛とは決して後悔しないこと」
そしてこちらは、新しくリマスターされた映画の予告編
予告編の最後に「愛とは決して後悔しないこと」" Love means never having to say you're sorry. " という、映画のサブタイトルにもなっているセリフが出てきます。
LOVE STORY | 50th Anniversary Trailer | Paramount Movies
このセリフについては、様々な深い考察があり、付き合って考察していると泣いてしまいそうになるので、ほどほどにしておきます。
今回のお話
今回は、ディオールのCMで「ある愛の詩」" (Where Do I Begin?) Love Story " のテーマをダイナミックに、ゴージャスに歌っているのはシャーリー・バッシーであることをご紹介しました。
この「ある愛の詩」が1970年、シャーリー・バッシー「ゴールド・フィンガー」は1964年、ディオール「Sauvage」のCMでの「Wild Thing」が1966年のヒット、となると、どうやら " Dior " のCMを作る上層部はその頃に青春時代を過ごしたいわゆる「団塊の世代」ではないかと推測します。